富士登山(2/3日目)

 2日目は、御来光を見るために、朝4時20分頃に起床して、4時35分頃から小屋の前に陣取ります。4時47分頃、眼下に見える山中湖の遥か奥の方から太陽が顔を出しました。自分の目線より下から太陽が昇り始めるのを見て、自分が富士山7合目という非常に高い所にいることを実感しました。太陽の色は、昇り始めは真っ赤な赤光色で、そこから徐々に光り輝く白光色に変化していく様子が神秘的でした。スマホの写真では、良く分からないのが残念です・・・(笑)

 御来光を見た後は、山小屋で写真に示すような朝食を食べました。ご飯と味噌汁+鮭、卵焼き、納豆の他、海苔やふりかけも付いて、まずまずの内容です。ご飯の後は、水が無いので、ウエットティッシュで顔、ペットボトルの水で歯磨き、トイレをした後、登山の準備をして鎌岩館から5:40頃に出発です。ただし、婆ちゃん1名は、高山病で登頂を断念して、ガイドと一緒に下山しました。

 7合目から8合目に掛けては、溶岩の岩場が続きますが、所々にシャクナゲやイワツメクサなどが咲いています。急な階段を登り切った7:10頃に、2日目に泊まる太子館に到着しました。声が大きく元気なお姉さんに案内されて、今夜の寝床に余分な荷物を置いて、山小屋で渡された昼飯(パック赤飯+ビスケット+ボトルの水)をザックに詰めて、頂上に向けて7:40頃に再出発です。

 8合目から9合目に掛けては、本日開催されている富士登山競争のランナーが凄いスピードで沢山登ってきます。麓の富士吉田市役所から富士山頂までの距離約21km、標高差約3000mの過酷なコースに、約2000人もが挑む富士山の一大イベントです。朝7時に市役所をスタートして、先頭は約2時間30分で登頂するので、8合目から9合目に掛けて沢山のランナーが登ってきます。そのため、8合目から頂上に掛けての登山道は大渋滞で、なかなか前に進みません。必死に登るランナーを応援しながら、非常にゆっくりと登るので、ほとんど息も切れません。

 こんな中、コスプレランナーが登ってきたのには笑いましたが、ランナーの中にマックデリバリーのバックを担いだガチの配達員がいたのには、一同驚きました(@_@)。「大金持ちが頂上で食べるのに注文したのか?」「値段は通常料金+配達料5万円くらいか?」などの話題で盛り上がって、疲れが何処かへ行ってしまいました。

 9合目付近からは、ランナーも少なくなり、立ち止まることが少なったので、70歳以上の参加者は、頂上直下の急登に息が上がっています。それでも何とか12:20頃には吉田口側の富士山頂上に到着しました。添乗員によれば、参加者23名中22名も登頂に成功したのは、新記録ではないかとのことです。

 頂上では、山小屋に入って、昼食のパック入りの赤飯の他、豚汁を注文して食べました。豚汁は、一杯1000円ですが、暖かくてとても美味しく感じました。その後、火口の周辺を回るお鉢巡りの希望者は、火口を挟んで反対側に見える日本最高峰の剣が峰に向けて、13:00頃に出発しました。

 火口の周りの道には、溶けた状態のまま固まった溶岩なども見られますが、今までと同じように、溶岩と火山礫に火山灰が混じった荒涼とした斜面が広がっています。剣が峰の手前の急登は、滑り易い急斜面となっており、下りの登山者は滑ったり転んだりしています。時計回りにお鉢巡りをするのは、この急斜面を下ると危険だからだと分かりました。

 剣が峰には、1999年まで気象庁の気象レーダードームがありましたが、2001年に富士吉田市に移設され、跡地には気象観測所が残っています。この横に「日本最高峰富士山剣が峰 3776m」の標柱があり、14:15頃に夫婦そろって無事に日本で一番高い所に到達しました!\(^o^)/

 記念写真を撮った後は、時計回りに吉田口の頂上に戻りますが、静岡側からガスが沸き上がってくるため、駿河湾や青木ヶ原の樹海を見ることはできません。お鉢の中には、まだ雪渓が残っており、黄色いシートを張って融水を溜めて、山小屋で利用しているようです。お鉢巡りの後半は、あまり急な登りもなくて順調に進んで、約2時間後の15:00頃に吉田口頂上に戻りました。

 吉田口の頂上で一休みした後、15:10頃に今晩の宿である8合目の太子館に向けて下山です。下山道は、登山道とは別の資材運搬車の道で、幅が広く傾斜も比較的緩いので、順調に進みます。しかし、スピードが出ると火山灰が舞い上がるため、積雪もないのにスパッツ、雨も降らないのにザックカバーを付けて、埃防止をしている人が沢山います。太子館から頂上までは約4時間40分も掛かりましたが、下りはその半分以下の約1時間30分で16:40頃に太子館に到着しました。太子館では、夕食にカレー、焼きサバ、ウインナー等を食べましたが、まずまずの味でした。夕食後には、明日の朝食(パック釜めし+パン+ボトルの水)を貰った後、1日の疲れもあって早々に寝床に入りました。

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