二日目は、午前中に尾道の「古寺めぐりコース」の後半を回って昼食を取り、午後からしまなみ海道を車で南下して大三島からフェリーで岡村島へ渡って大崎下島で宿泊しました。
午前中の「古寺めぐりコース」では、ロープウエイで千光寺頂上展望台へ登って、下りながら千光寺などを見学する予定でした。ロープウェイ山麓駅に8:30頃に着きましたが、人が少なくまだ窓口が開いいません!?。窓口の案内を見ると、ロープウェイの運行開始は9:00となっています。駅横の看板を見ると「頂上まで徒歩約20分」と書いてあったので、待つよりも歩いた方が早い!?と思って、歩いて登ることにしました。山麓駅の直ぐ横にある艮(うしとら)神社にお参りをしてから、千光寺に向かって登って行くと、昨日見学した天寧寺の三重塔の上に出ました。ここからは、写真に示すように三重塔、尾道市街と向島、その間の尾道水道(海峡)と新旧尾道大橋などを一望することが出来ます。素晴らしい眺めだと思って、アングルを変えて何枚も写真を撮りました。
さらに散策路を登って行くと、千光寺に到着しました。千光寺は、尾道水道(海峡)を一望する千光寺山(大宝山)の中腹にあり、弘法大師が806年に開基(開山)したと伝えられています。本堂は、玉の岩、三重岩、くさり山などの奇岩・巨岩に囲まれており、とても神秘的な雰囲気が漂っています。
千光寺本堂からさらに登って行くと、写真に示すような斬新なデザインの山頂展望台PEAKに到着しました。展望台かららの眺めは、途中の散策路よりもさらに視野が広がって素晴らしいものがありました。近くには、尾道市立美術館などもあるのですが、テーマが昨日見学した小林和作だったので、パスしました。
展望台からの眺めを楽しんだ後は、文学のこみちを下って山麓駅まで戻り、その後は長江通り東側の大山寺、西郷寺などを見学し、浄土寺まで行きました。途中の狭い通路や階段には、可愛い猫が沢山いて、観光客を癒してくれます。日当たりの良い場所では、多くの猫が集まって集会をしていましたが、どの猫も太っていて健康そうでした。尾道の猫は、ほとんどが野良猫ですが、地元の人が可愛がっているようです。
「古寺めぐりコース」を堪能した後は、尾道の繁華街へ戻って昼食です。広島の幹事が予約したあとからは、人気の和食店のようで店先に「本日は予約のお客様のみ」との案内が出ていました。予約のあとから御膳は、刺身、天ぷら、茶わん蒸し、ごはん、味噌汁、お新香の他、小鉢、酢の物も付いて、美味しい上に値段も2200円とお手頃でコスパ最高でした。
昼食を食べた後は、3台の車に分乗して、しまなみ海道を南下して西へと進み、生口島にある平山郁夫美術館へと向かいます。ところが、車を運転していた地元広島の幹事が、高速道路の分岐を間違えて尾道方向へ戻ってしまったのです。他の2台からは電話があったので、私がウンコを我慢できずにサービスエリアに入ったことにしました。・・・(笑) 一旦、高速を降りてから再度乗り直したので、他の2台から20分ほど遅れて平山郁夫美術館に到着しました。
平山郁夫美術館は、平山画伯の生誕地である広島県豊田郡瀬戸田町(生口島・現尾道市瀬戸田町)に建設され、幼年期~初期作品、仏教伝来以降の作品の他、しまなみ海道の水彩画などが収蔵されています。この美術館は、全作品の撮影が許可されているので、いくつかの作品をデジカメで撮影しました。これらの写真は、団扇が小学2年(9歳)、鯛が小学4年(11歳)の時の作品とのことですが、幼年期から非凡な才能があったのだと感心しました。
限られた時間の中で館内を見学した後、ミュージアムショップへ寄ると平山画伯の複製画がたくさん並んでいます。数十万円もする巧芸画には手が出ませんが、数千円~数百円の複製画はなんとか買えそうです。複製画の中から、有名なラクダの絵「平和のキャラバン(東)太陽」と、尾道で撮った写真と同じアングルの「尾道新大橋を天寧寺より遠望」を購入しました。自宅に帰ってから、さっそく玄関と居間に飾りましたが、額縁の方が高価だったのは大きな誤算でした・・・(笑)。
平山郁夫美術館を堪能した後は、多々羅大橋を渡って大三島にある「道の駅 多々羅しまなみ公園」で休憩しました。道の駅の入り口付近では、地元のみかん農家が生搾りミカンジュースを売っていました。友人が自分で絞るのに挑戦して、私も一口飲ませて貰いましたが、とても美味しかったです。出発の時間になって入口付近に集合したのですが、元部長のN君がいません。何度電話を掛けても通じないので、幹事の車の3人が残って周りを探しましたが見つかりません。書道家のN君が道の駅に隣接する村上三島記念館の話をしていたのを思い出して、記念館まで探しに行くと入口から出てくるN君を見つけました。N君曰く、記念館が出来たばかりの約40年前に見学に来て感動したので、この機会に再訪問したとのことです。携帯電話の電池が切れていた上、記念館の学芸員が久々の見学者に喜んで色々説明してくれたので、帰るに帰れなかったとのことです。ちょっと予定が狂いましたが、N君も学芸員も満足したようなので、良しとしました。
道の駅を後にして向かったのは、同じ大三島にある大山祇神社(おおやまづみじんじゃ)です。大山祇神社は、大山積神を祭る神社の総本社であり、三島神社や大山祇神社として全国に分布しており、山の神・海の神・戦いの神として歴代の朝廷や武将から尊崇を集めた神社とのことです。写真に示すようなこんな立派な神社が大三島に存在するのは、昔は船による交通・物流が盛んであり、瀬戸内海の中央に当たる大三島が重要拠点であったことが分かりました。
大山祇神社を見学した後は、宗方港からフェリーで岡村島へ渡って大崎下島にあるsmallforestで美味しいイタリア料理を楽しむ予定だったのですが、オーナーシェフがコロナに罹って急遽キャンセルとなってしまいました。そのため予定を変更して、大山祇神社の近くにあるスーパーマーケット=大三島ショッパーズで晩ご飯とお酒、おつまみ等の買い出しをしました。宗方港から岡村島へ渡って宿泊場所の御手洗「ゲストハウス醫」へ着くころには真っ暗になっていました。真っ暗の中では景色も見学もできないので、先ほど買い出した晩ご飯、お酒、おつまみ等で酒盛りをしながら、夜中まで話をしました。