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越中八尾 おわら風の盆

 越中八尾 おわら風の盆は、次のガイドマップの表紙に示すように、毎年9月1日~3日に掛けて富山県富山市八尾町で開催される伝統と情緒に満ちたお祭りです。風の盆恋歌等の小説や歌にもなって、全国的に有名であり、毎年ニュースでも取り上げられます。

ガイドマップの表紙

 ところが、私も妻も、富山生まれにも拘らず、まだ一度も現地でおわらを見たことがありません。おわらの期間は、大混雑を回避するため町全体で交通規制が実施され、個人で見に行くと、次のガイドマップの案内図に示すように、駐車場や越中八尾駅から会場までかなり歩く必要があり、今まで行くのを躊躇していました。

ガイドマップの案内図

 しかし、高岡市から富山市に引っ越しして、八尾町にさらに近くなったので、是非とも元気な内に生で見たいと考えるようになりました。おわら風の盆の見学ツアーをネットで検索すると、読売旅行の【富山県内発】 越中八尾おわら風の盆”と和会席料理の夕食が見つかりました。3日間の内、9月2日(月)は、祭りの中日かつ平日なので比較的空いていると考えて、申し込みをして心待ちにしていました。ところが、9月2日は、台風10号から変化した熱帯低気圧の影響で朝から雨が降って、町流しが開催されるか否か心配な状況となりました。しかしながら、おわら風の盆は、収穫前の稲が風害に遭わないように風の神様を鎮める豊作祈願のお祭りです。その効果なのか、富山駅を出発する夕方には雨も上がって、絶好の祭り日和となりました。
 富山駅から八尾町までは、ラッシュ時と見学のバスや車が重なって、通常の約2倍の40分の時間で、夕食会場である吉田屋に到着しました。吉田屋では、写真に示すような和会席料理を食べましたが、鮎の塩焼きを除いてまずまず満足できました。やっぱり、鮎は、川金の鮎の庄ですよね・・・(笑)
 夕食を食べた後は、早々とおわらの見学に向かいましたが、吉田屋の玄関からは、最も近い天神町の祭り提灯が見え、写真に示すような幻想的な雰囲気で道案内をしてくれます。

久婦須橋から天神町を望む

 「八尾は坂の街なので、最初に坂の一番上にある東新町まで行って、坂を下りながら見学する方が良いですよ!」と添乗員が教えてくれました。その言葉に従って、東新町を目指して歩いたのですが、緩い坂道でかなり距離があるため、休みながら歩いてもとても疲れました。

 諏訪町まで来ると、前方の人だかりの中で町流しをしており、その前の道路の両側に人垣が出来ています。「人垣の方向に少しずつ進むので、しばらくすれば目の前でおわらを見学できますよ!」と地元の人に言うので、人垣の隙間に入り込んで皆と一緒に待ちました。しかし、30分以上待って後20mという所で、突然町流しが休憩に入ってしまい、皆と一緒に驚くと同時に憤慨しました。町流しは、その時の状況を見て開始や休憩を決めるので、見学する時には注意が必要です。
 諏訪町での待ち惚けに懲りて、町流しをしている所を探しながら坂を下って行くと、最初に上新町、次に西町、さらに今町の町流しも見学することが出来ました。今町の町流しでは、小さな子供も入って男女が一緒に踊っているのが特長的でした。

上新町の町流し
西町の町流し
今町の町流し

 3町内の町流しを見ることができたので、そろそろ帰ろうと天満町まで戻ってくると、天満宮の前で豊年踊り?が始まる所に出会いました。天満宮の境内には、唄い手、囃子、三味線、太鼓、胡弓を演奏する地方(じかた)の人たちが陣取り、道路の左右から躍り手が順番に現れて、様々な踊りを見せてくれました。

天満町の豊年踊り?
天満町の豊年踊り?

 天神町では、偶然にも最初から最後までゆっくりとおわらを見学することが出来ましたが、前の会社で町の入口と出口にある久婦須橋と眼鏡橋の調査を担当したことがあり、何かご縁を感じる出来事でした。また、機会があれば、おわらの見学に行ってみたいと思います。

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