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円安は日本の国力低下が原因!

 2024年4月29日、円安がさらに加速して午前中、34年ぶりに1ドル=160円台をつけましたが、午後には一転して円高方向に変動して1ドル=154円台まで値上がりしました。4月になって急激に円安が進んだため、政府・日銀が市場介入をに踏み切ったと推定されます。しかし、その後は、再び円安方向に変動したため、何度も政府・日銀が市場介入を繰り返しているようです。
 1980年からの米ドル/円の推移は、下図に示すとおりですが、マネックス証券の吉田 恒氏は、MONEY PLUSの記事で、歴史的な円安でも1ドル200円にはならないと述べています。しかし、それは、本当でしょうか?政府・日銀が為替介入をしても、その原資には限界があるため、円安の流れを止めることは難しいと思います。私は、長い目で見ればさらに円安が進んで、数年以内に1ドル200円を超えると予想しています!

MONEY PLUSより、抜粋・引用

 各国の通貨の価値は、各国の国力≒GDPを反映したものであり、ゴールドマン・サックスのGDP予測によれば、世界のGDPランキングは、下表のとおりです。この表を見ると、世界GDPランキングは、2000年まではアメリカが1位で日本が2位であり、これを反映してドルが基軸通貨として君臨し、円もドルに次ぐ準基軸通貨として通用していました。
 しかし、日本のGDPは、2010年には中国に抜かれて3位となり、2023年にはドイツに抜かれて4位まで低下したことが、今年2月のニュースになりました。さらに、下表に示すように、2050年には6位に、2075年には12位まで低下すると予想されています。日本の国際的地位は年々低下しており、こんな国の通貨=円が高くなる訳がありません。
 仮に、日本銀行が、基準金利=「基準割引率および基準貸付利率」を引き上げれば、アメリカなどとの金利差が少なくなって円高になる可能性があります。しかし、日本の借金は、約1300兆円もあるため、利払いや借金が増える利上げは、非常に困難と考えられます。

 GDPは、1人当たりのGDP×その国の人口なので、人口が減少すればGDPも当然減少します。円安を阻止するには、GDPを増やすために、1人当たりのGDPを増やすか、人口を増加する必要があります。
 しかし、IMFによれば、日本の一人あたりのGDPは、2023年に世界34位であり、今後も低下し続けると予想されています。その原因は、様々かと思いますが、日本は、海外と比較して物価が異常に安い上、健康保険や年金制度が充実しているため、仕事よりもプライベートを優先する人が年々増えているためと思われます。さらに円安や物価高が進んで、本当に貧乏になって生活が苦しくならなければ、プライベート優先の傾向は変わらないと思います。
 また、総務省によれば、日本の人口は、下図に示すように、2004年をピークに今後100年間で100年前(明治時代後半)の水準に戻っていくと予測されています。また、最近の報道では、15歳未満の子どもは1401万人 43年連続の減少となっており、政府・総務省の予想を上回るペースで少子化・人口減少が進んでいます。海外から難民や移民を大幅に増やせば、人口も増えるのですが、夫婦別性さえ認めない日本では、そのような政策は当面無理だと思います。
 政府≒自民党は、パーティ券を売付けて裏金を作ることや政党交付金があっても献金をかき集めることに熱心で、既得権主義・前例主義・官僚主義に凝り固まっています。そんな政府≒自民党が、一人当たりのGDPを増やして国民を豊かにする施策や、日本の人口を増やしてGDPランキングを上昇させる対策に、真剣に取り組むとは思えません。

 では、どうすばよいでしょうか?資産は、国際的地位が年々低下する日本(円)で持たずに、価値が低下しない国(通貨)に移せば良いのです。すなわち、現時点では、世界GDPランキング1位のアメリカ((ドル)で保有するのがベストなのです。
 ゴールドマン・サックスの予測では、2050年には中国がアメリカ抜いて1位になり、2075年にはインドがアメリカを抜いて2位になる予想されています。しかし、アメリカは、1990年代に日本に迫られると、既存産業を保護すると同時に次世代産業に注力して1位の座を堅持しており、簡単に中国やインドに抜かれるとは考えられません。
 したがって、現時点ではアメリカ(ドル)に投資するのが確実であり、新NISAを使ってインデックスファインド(オールカントリーやS&P500など)に投資するのがベストだと思います。詳しくは、新NISAで賢く節税!新NISAの裏技!などをご覧ください。
 なお、以上は、私の個人的な意見です。あくまでも投資は、自己責任でお願いします。

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