4日目は、鹿児島市の城山ホテルから錦江湾西側を南下して、薩摩半島南端にある指宿市で砂蒸し風呂を体験し、半島の南部中央にある知覧知覧特攻平和公園内で昼食を取ってから知覧特攻平和会館を見学した後に、鹿児島市に戻って九州新幹線に乗って富山へ帰るコースです。
城山ホテルの朝は、出発時間に余裕があったので、まずは「展望露天風呂温泉 さつま乃湯」へ行きました。昨晩は暗くてよく見えなかった桜島と鹿児島市街地の眺望を楽しんだ後、ゆっくりと美味しい朝食を頂きました。
ホテルを出発したバスは、薩摩半島の南端にある指宿を目指して、錦江湾西側を南下します。しばらく走ると海岸に巨大な原油タンクが何基も並んでいるENEOS喜入基地が見えてきました。喜入基地は、世界最大級の原油中継備蓄基地で、合計57基(貯蔵能力735万Kℓ)の原油タンクを擁し、我が国の石油需要の約2週間分を備蓄可能だという話です。

喜入基地を過ぎると、薩摩半島南端に聳える標高924mの火山=開聞岳が見えてきました。開聞岳は、別名「薩摩富士」とも呼ばれる指宿のシンボルであり、写真に示すように綺麗な円錐形の姿がとても美しかったです。

指宿市街地に入って開聞岳が見え難くなった頃に、今日最初の目的地である指宿温泉砂むし会館砂楽に到着しました。砂むし会館では、さっそくレンタル浴衣に着替えてタオルを持って海岸へ向かいます。海岸に出ると、日除け&雨除けの掛かった場所に砂むし風呂があり、砂を掛けてくれるスタッフが待ち構えています。本当は、砂の上に寝転んでいる写真を撮りたかったのですが、撮影禁止なので、鹿児島県観光サイト かごしまの旅の写真を掲載します。
タオルを頭に巻いて砂の枕に寝転ぶと、スタッフがスコップで砂を掛けてくれます。砂が予想外に重くてビックリしましたが、直ぐに体がポカポカと暖かくなって、5分ほどでサウナのように暑くなってきました。足を動かしてつま先を砂から出すと体感温度が下がって、目安である約10分間の砂むしを楽しむことができました。砂むしを体験した後は、会館に戻って砂を洗い流した後、温泉に使ってサッパリすることが出来ました。

砂むしを体験した後は、北へ戻るように薩摩半島南部中央にある旧知覧町へと向かいます。まずは、鹿児島の知覧特攻平和公園内にある知覧桜見亭で、カンパチの知覧茶しゃぶしゃぶ定食を頂きました。九州でも北部ではブリのしゃぶしゃぶがよく出てきましたが、鹿児島の錦江湾では、カンパチの養殖盛んで日本一とのことです。カンパチと知覧茶の組み合わせは、あっさりして美味しかったです。

昼食後には、二手に分かれて武家屋敷または特攻平和会館を見学するのですが、私たちはもちろん特攻平和会館を選択しました。会見への道中には、写真に示す陸軍一式戦闘機「隼」のレプリカや特攻像「とこしえに」が設置されており、特攻平和会館を見学する気持ちが高まりました。


知覧特攻平和会館のロビーには、正面に陶板壁画「知覧鎮魂の賦」があり、右側のスクリーンでは知覧飛行場の歴史を紹介する映像(CG)が流れています。遺品室には、陸軍沖縄特攻作戦で亡くなった隊員の遺影が両側の壁面に掲示されており、1,036名もの遺影に圧倒されました。また、立体ケースには、遺書・手紙・辞世・絶筆などが展示してあり、特攻直前の隊員の気持ちに心を打たれました。

展示された都道府県別等の特攻戦死者数を見ると、47都道府県だけでなく、樺太や朝鮮からも特攻隊に志願して戦死した隊員がいたことが分かりました。さらに、特攻機が出撃した場所を見ると、知覧を始めとする九州の飛行場だけでなく、山口や沖縄の島々の他、台湾の多くの飛行場からも出撃していることに驚きました。改めて、戦死された多くの特攻隊員のご冥福をお祈りすると同時に、戦争のない平和な日本が続くことを願いました。


特攻平和会館を見学した後、バスは一路鹿児島中央駅へと向かいました。ここで、鹿児島の加治木観光の運転手とガイドとは、お別れとなりましたが、私たちが見えなくなるまで二人で手を振って頂きました。安全運転をしながら乗降時にはニコニコ挨拶をしてくれた運転手の平田さん、昭和のダジャレを連発しながら手作りの小物で分かりやすく案内・解説をしてくれたバスガイドの池田さん、本当に最高でした!!

鹿児島中央駅では、鹿児島のお土産とお弁当+ビールを買い込んで、九州新幹線のさくらに乗り込みました。さくらは、他の新幹線とは違って4列シートなので、座席幅が広くとても快適です。新大阪駅でサンダーバード、敦賀駅で北陸新幹線に乗り換えて、富山へ到着したのは、夜中の23時過ぎとなってしまいました。4日間富山から添乗してくれた添乗員の高田さんは、今から金沢まで帰るそうです。仕事とはいえ、本当にお疲れ様でした。また、ご一緒できると嬉しいです!!
今回の旅行では、往路は、フェリーで寝ている間に鹿児島に着きましたが、復路は、新幹線を乗り継いで富山までは7時間強も掛かってとても疲れました。次回の九州旅行は、FDAの直行便にして時間を有効に使いたいと思います。
