2日目は、「さんふらわあ きりしま」が到着する鹿児島の志布志港からバスに乗って、宮崎県の都井岬~青島~関之尾滝を観光した後、鹿児島に戻って霧島温泉に泊まるコースです。
今回の船旅は、志布志港の到着が朝の8:55と遅くて余裕があるため、ゆっくりと朝風呂に入って水平線から上がる日の出を船窓から見て、朝食バイキングを頂きました。

志布志港からはバスに乗り換えて海岸線を北へ進み、宮崎県最南端の都井岬へと向かいます。都井岬一帯には、「御崎馬」という野生馬が生息していることで有名ですが、駒止めの門を通過してしばらくすると、バスの周りにたくさんの御崎馬が現れました。バスガイドさんによれば、バスからこれほど多くの御崎馬が見られるは珍しいとのことでした。しかし、御崎馬と並んで都井岬一帯に生息しているという日本猿の群れは、残念ながら見ることはできませんでした。

御崎馬を車窓から見た後は、高台に立つ灯台に登って見学をしました。都井岬灯台は、九州唯一の「のぼれる灯台」として人気があり、灯台から360度の眺めは素晴らしかったです。灯台から太平洋を見下ろすと、沖合に船が浮かんでおり、私たちもさんふらわあ きりしまに乗って数時間前にここを航行したのだと思うと、ちょっと感動しました。


都井岬を出たバスは、南国らしいヤシの木が沿道にたくさん並んでいる日南海岸を北上して行きます。バスガイドさんが、ヤシ並木を見るたびに、「これはフェニックス、それがワシントニアパーム、あれがビロウ、そしてソテツ」と教えてくれます。その他にも沿線の説明+蘊蓄+歌+ダジャレなど次々出てくる話しに圧倒されている内に、昼食会場のホテルシーズン日南に到着しました。昼食は、写真に示すような定食でしたが、汁物には「魚うどん」が付いていました。「魚うどん」は、日南市の郷土料理で、トビウオなどの魚のすり身に片栗粉などを混ぜて麺状にしたもので、うどんと違ってシコシコとした食感がなかなか美味しかったです。

昼食を食べた後は、さらに北へ進んで宮崎市に入って、鬼の洗濯板で有名な青島の見学です。青島までは、海岸から橋を渡って行くのですが、南国の太陽の下、空と海の青、雲と砂浜の白、青島の緑、洗濯板の黒など様々な色のコントラストが眩しくて綺麗でした。

青島を見学した後は、都城市にある日本の滝100選に選定された関之尾の滝を見学しました。この滝は、幅約40m、落差約18mの大きな大滝で、吊り橋の上からの眺めは、迫力満点でした。また、関之尾の滝の上流には、国指定天然記念物で長さ約600メートル、幅約80メートルと世界有数の規模を誇る関之尾甌穴群があります。甌穴とは、川床の岩盤の軟らかい部分に入った砂粒や石が渦流によって岩盤を削って出来た円筒状の穴ことです。写真では、一見するとゴツゴツした岩が集まりに見えますが、実は全部が繋がった1枚の岩盤だというのは驚きました。


関之尾を見学した後は、鹿児島県の霧島温泉へ行って宿泊する予定でしたが、途中での霧島神社前を通るので、予定を変更して今日の夕方に霧島神社にお参りすることになりました。霧島神社は、天照大神の孫である瓊瓊杵尊(ニニギノミコト)祀る神社です。6世紀頃の創建と伝えられ、火山の噴火で焼失と再建を繰り返したのち、1715年に島津吉貴が寄進した社殿が現在の本殿となっており、本殿、幣殿、拝殿は国宝に指定されています。朱塗りの神社と背後の紅葉がとても綺麗で、参拝のご利益がありそうな気がしました。

霧島神社に参拝した後は、楽しみにしていた霧島温泉の霧島観光ホテルに宿泊です。部屋に入って荷物の片付けたら、さっそく絶景展望風呂へと向かいましたが、既に日が沈んで錦江湾に浮かぶ桜島は見えませんでした。しかし、歴代の薩摩藩主が愛でたという「薩摩の殿湯」は、源泉かけ流しで硫黄の香りが漂う熱めのお風呂で、これが温泉という感じがとても良かったです。また、夕食は、黒豚しゃぶ会席で、食前酒、前菜から始まって、メインの黒豚しゃぶしゃぶもとても美味しく頂けました。2日目の夜は、昨晩のようなピューピューという風切り音もなく、グッスリ眠ることが出来ました。


