2024年11月に受けた健康診断結果が、12月になって郵送されてきました。「健康診断結果のお知らせ」を見ると、総合判定欄に赤い太文太で要受診と記載されています。60歳を過ぎて毎年のように要受診または要精密・要治療と記載されているので、さほど驚きはありません。しかし、検査項目を見ると、いつもの脂質(コレステロール)ではなく、腎臓検査でクレアチニン=1.20、眼底検査で(両)乳頭陥凹と、2項目で要受診=D1となっています。
今後も出来るだけ長く妻や子供達と一緒に旅行・温泉・グルメ等を楽しむため、妻に促されて再検査に行ってきました。腎臓については、近くの内科クリニックで血液検査と超音波検査を受けた結果、問題なしとなりました。眼については、やはり近くの眼科で眼圧、眼底検査、視野検査等をした結果、中度の解放隅角緑内障と診断されました!!(T_T)
緑内障は、眼圧が高くなって視神経が破壊され、視野が狭くなったり見えなくなる病気で、放置すると失明する可能性もある病気です。眼圧を下げることで進行を抑制するしかなく、現状では破壊された視神経を回復することは不可能です。また、日本人の40歳以上で20人に1人、70歳以上で10人に1人が掛かっており、多くの人が掛かる病気です。しかし、私のように自覚症状がほとんど無いため、気づいた時にはかなり悪化しているため、定期的に眼科検診を受けることが大切です。
緑内障の治療方法としては、薬物療法・レーザー治療・手術があり、緑内障のタイプやその人に適した治療方針を決定することが重要です。眼科の先生によれば、基本は薬物療法=目薬ですが、生涯にわたって毎日点眼する必要があり、たいへん面倒で大変です。一方、レーザー治療は、虹彩(いわゆる茶目)にレーザーで孔を開けて眼内の房水の流れを変える方法と、線維柱帯にレーザーを照射することで房水の排出を促進する方法があるとのことです。また、薬物療法やレーザー治療で効果が乏しい場合は、手術(繊維柱帯切開術・切除術)を行うそうです。
私は、先生の説明やネットで検索した結果、選択的レーザー繊維柱帯形成術(SLT)治療を行うことにしました。SLT治療の概要は、次に示すとおりですが、具体的な内容を知りたい人は、高田眼科のHPや眼科医上月直之のYouTubeをご覧ください。
SLTの概要
・SLTは、英語でSelective Laser Trabeculoplasty、日本語で選択的レーザー線維柱帯形成術と言い、緑内障のレーザー治療の一種です。
・房水の排出を担う線維柱帯に短い光のパルス=レーザー照射して、房水の排出を改善して眼圧を下げる手術のことで緑内障の進行を軽減します。
・SLTは、比較的新しい治療法ですが、約7割の人で眼圧低下がある上、痛みや副作用がほとんどなく、繰り返したり他の治療方法と併用できるので、非常に利用しやすい手術です。
・SLTは、保険適用の治療方法であり、3割負担の場合片目で約3万円・両目で約6万円と比較的安価な上、手術給付金が受け取れる民間の医療保険もあります。
私の場合、たまたま予約枠が空いていたので、年内最終診療日の2024年12月28日(土)にSLT治療を受けました。本当はビビっていたのですが、1時間ほど前に麻酔を点眼した上で、レーザー機器に座って頭を固定して前を向いているだけです。お医者さんが、片目ずつドロッとした液体を点眼した上に特殊なレンズを装着して、緑色?のレーザーを照射します。しかし、治療時間は、片目で約5分、両目でも約10分で、ほとんど痛みもなく終わりました。1時間後に、異常がないか再度診察して、この日のレーザー治療は、前後2時間ほどで終了しました。1週間後の新年診療始めの2025年1月4日(土)に、再受診をして眼圧チェックを行いましたが、右眼圧が20→18、左眼圧25→20となり、SLT治療によって少し眼圧が下がったようです。次回は、1カ月後の2月上旬に、再び眼圧チェックをしますが、両眼圧が15前後まで下がることを願っています。
以上のように、健康診断の眼底検査で(両)乳頭陥凹と判定され、眼科を受診したところ、中度の緑内障と診断されました。眼圧を下げるために選択的レーザー繊維柱帯形成術(SLT)による治療を受けた結果、眼圧が少し下がり始めました。日本では、70歳以上の10人に1人が緑内障になり、放置すると視野が欠けたり失明する危険性があります。緑内障は、自覚症状がないまま進行するので、定期的に眼科を受診して眼底検査や視野検査をすることが大切です。皆さん、眼科を受診しましょう!