3日目は、霧島温泉をバスで出発して、曾木の滝、黒酢の里、湯之平展望所から桜島を見学した後、桜島港からフェリーで鹿児島港へ渡って鹿児島市内の城山ホテルに泊まるコースです。
霧島温泉から出発したバスは、北西方向へと約1時間ほど走って、川内川の中流域にある曾木の滝へと到着しました。曾木の滝は、技術者倫理第15章のむすびにも出てくる金沢出身の野口遵が造った曾木発電所があった場所で、今回のツアーで見てみたいと思っていた場所です。野口遵は、日本窒素肥料(現・チッソ)を中核とする日窒コンツェルンを一代で築いた人で、「電気化学工業の父」や「朝鮮半島の事業王」などと称された人です。曾木の滝は、高さ12m、滝の幅は210mと広く、「東洋のナイアガラ」と言われる滝で、曽木の滝公園は、春はサクラやツツジが、秋はモミジが周辺を彩る観光名所です。生憎と晩秋は水量が少なく、川の左側1/4ほどしか水が流れていませんでしたが、公園の紅葉はとても綺麗でした。


曾木の滝を見学した後は、バスは錦江湾を目指して南へと進み、錦江湾の北東岸に位置する黒酢の郷へに向かいます。日本初の黒酢レストラン「黒酢の郷 桷志田」に到着すると、まずは大量に並んでいる壺=壺畑を目の前にして、黒酢の作り方を教わりました。壺畑の中から、仕込み後約1ヶ月、約1年後、約2年後の壺の蓋を開いて、発酵・熟成過程を実際に見せて頂きました。約2万個もの黒酢の壺が、錦江湾と桜島を背景に並んでいる様子は、驚くと同時に伝統の重みを感じました。
黒酢の壺畑を見学した後は、2階のレストランで鹿児島名産の黒豚を使ったロースステーキとスペアリブのランチです。全ての料理には黒酢が使われており、酢の物が大好きな私には、とても美味しく感じられました。食後のデザートにも黒酢が入っていましたが、さすがに「コーヒーには入っていません!」とのことでした!(笑)。ランチの後は、1階の売店で黒酢のお土産をいくつか買いました。



黒酢の郷を出た後は、桜島の東側を錦江湾沿いに進みます。桜島の東側にある道の駅たるみず湯っ足り館で休憩して、写真に示す足湯に入ったのですが、桜島の噴煙がこちら側に向かって流れて来ていること分かります。道の駅を出てさらに桜島に近づくと、風に乗って火山灰が降ってきて、バスの車体やガラス窓にも細かな灰が付きます。しかし、鹿児島の人たちは、桜島の噴火は日常のことなのか、みんな普通に車を運転しています。牛根大橋を渡って桜島に入り、島の南側を通って東側から西側に進むと、火口から風上側となるため、火山灰が止んで青空が広がりました。

島の西側にある湯之平展望所は、桜島で最も高い場所にある360度パノラマの展望所であり、写真に示すように、青空の中で噴煙を上げる雄大な桜島はもちろん、錦江湾を挟んで対岸にある鹿児島市街地も眼下に望むことができました。


湯之平展望所からの360度の眺望を楽しんだ後は、桜島港から観光バスごとフェリーに乗船して、対岸の鹿児島港へと向かいます。フェリーから後ろを振り返ると、噴煙を上げる桜島がはっきりと見えました。鹿児島港に着いた後は、再びバスに乗って市街地の中央にある城山公園に向かい、今夜の宿である城山ホテル鹿児島に着きました。予定よりもかなり早く着いて夕食まで時間があったので、ホテルの無料シャトルバスに乗って、鹿児島市内の見学に出かけました。GooglMapを片手に1時間ほど散策して、小松帯刀像や西郷隆盛像を見学することができました。


ホテルへ帰った後は、温泉に入ってから、ホテル内のレストラン「城山ガーデンズ 水簾」で夕食です。ホテルは、とても大きいため、迷子になる人が続出していたようですが、私たちは同じツアーの人の後ろに付いて行ったので、迷うことはありませんでした。レストランは、滝を臨む洗練された空間で、和食のコースは、とても美味しかったです。しかし、メインは再び黒豚しゃぶしゃぶでしたので、少し飽きて来ました(笑)。


